持ち味を磨く3つの切り口  その1

 「商売のきっかけ」「成功のヒント」となる「糸口を掴む」こと。それが成功への第一歩です。そのためには、どのような切り口で当社の持ち味を磨いていくのか。何にこだわって会社を伸ばしていくのか。そのテーマを明らかにしなければなりません。ある意味、それこそが貴方の会社の経営戦略に他なりません。

 どんなビジネスにも時代の流れ、流行り廃りがあります。人の生活様式が変わり、価値観が変わり続ける限り、必ず其処にビジネスチャンスが生まれます。そして、そのサイクルは永遠に途切れることはありません。

 

数年前に元気のある小規模事業者に共通する成功パターンや戦略の切り口をまとめてみました。

 その内容を、発表したものが「こだわりサービスをキーにした中小企業の経営戦略」と言うセミナーです。

 「当社は何を売りにするのか」様々な業種に共通する「こだわりのテーマ」を3つの切り口に絞り込んで検討しました。商売熱心な会社の「セールスポイントの創り方」と言っても良いでしょう。

 

 ビジネスとして、何かにこだわるにはこだわるなりの理由があります。それこそが、お客様の求めるメリットや価値であるべきです。お客様の心理として「こだわり」という言葉には、職人がトコトン打ち込むようなイメージがあります。その言葉の裏側には、顧客からの暗黙の期待感や信頼感、安心感があります。その言葉自体に人の心を惹きつける響きがあります。だから、こだわりへの共感が生まれやすいのです。こだわりに対する納得感が自然と芽生えてくるのです。

 

 いずれの会社のテーマにも、通じることは「そうそう、あるある。成る程。フ~ン、そうか、そういうことか」と言ったような話の流れがあります。

 そこには、思わず惹き込まれてしまう。何となく納得してしまうような「こだわりのストーリー」があります。それが、そのままセールス・トークになるような内容になっています。何故ならば、そこにお客様の共感を呼び起こすような「こだわりのメッセージ」が隠されているからです。

 

 誰もがあまり気付いていないことかもしれませんが「こだわりのテーマ」そのものが商品価値のひとつなのかもしれません。確かに「こだわり」の持つストーリー性やメッセージ性は商品説明に欠かせないものです。

 営業からすると極めて重要な商材のひとつです。と言うのも「こだわりのテーマ」それ自体がセールスポイントになるからです。

 ビジネスである以上、結果を出さなければ意味がありません。「顧客が共感できること(テーマ)」そこにこだわれば、数字につながるセールスポイントを創ることができます。

 

 以下の「当たり前のことを徹底する」「サービスで差別化する」「専門性で勝負する」という3つの切り口は、その「こだわりのテーマ」の内容をまとめたものです。

 

中小企業には、大企業のように新しい製品を次々に開発することは難しいと思います。技術力も資金力も足りません。人材の面でも大きなハンデがあるかもしれません。しかし、何かひとつのテーマに絞り込むことで、自社の売りになるセールスポイントは創れるものです。

今、その会社にできること、得意なこと、持ち味をベースにしてひとつの分野にこだわる。そこにエネルギーを集中することで勝てる材料を創ることはできます。それらを、一つ一つ膨らましていくことがビジネスだと思います。それを、根気強く続けていくことを「商売熱心」というのでしょう。

 

 ( 平成25412日 )               ©公認会計士 井出事務所

 

     ► 関連項目  戦略とこだわり