経営センスのベースになる情報感度の高め方

 

「当社の幹部社員(営業部長・工場長・開発部長)経営感覚がない。もっと勉強して、ビジネスセンスを身につけて欲しい」そう思っている社長さんは多いと思います。そこで、皆様の参考になるかどうかわかりませんが、経営感覚やビジネス・マインドを身につけるヒントになればと思い、ひとつのご提案をさせていただきます。それは「カンブリア宮殿・ガイアの夜明け」といったTVのビジネス番組をまめに見ることです。

 

 役職は幹部社員であっても、経営感覚やビジネスセンスに乏しい人は沢山います。彼らに共通することは情報不足ということです。

 「世の中がどのように動いているのか。お客様の価値観や考え方の何が変わっているのか」その情報感度が鈍いように感じます。時代の流れから遅れていることがわかりません。世の中が目まぐるしく変わっていることに気付けない。だから、モノの見方や発想の視点がいつまでたっても広がらないのです。それは情報に対して受身になっているからではないでしょうか。

セミナーや研修の場で、私が常々言っていることは世の中のスピード感が極めて速くなっていることです。今は、欲しいと思うビジネス情報が、リアルタイムで、無料で手に入る時代です。自分の知りたいことがあれば、お客様も即座にグーグルで検索するのです。このようなスピードの時代の中で、ビジネス・センスのベースになるのは「伸びている会社はどのようなことをしているのか」そのような先進企業の動きや他業界のビジネス・トレンドを知っておくことだと思います。

 

 仕事のできるビジネスマン、結果を出せるリーダー達に共通することは情報通だということです。彼らは、良い方向に進むためには「学ぶべき他社の成功事例は何でも学ぶ」という感覚を身につけています。

頑張っている会社がどのような仕事のやり方をしているのか。成長している会社が何にチャレンジしているのか。他社がどんなことで苦労しているのか」この手の話に強い関心を持っています。この類のビジネス情報が、いつかどこかで必ず役立つと考えているからです。

前向きな発想ができる人ほど、考えるために必要な材料を沢山持っています。困った時に、良い解決策を出せる人ほど、数多くのヒントを持っているものです。それは、まさにその人の持っている情報(成功事例)の量と質に比例します。それ故、彼らは情報に敏感です。いつでもどこでもアンテナを張っています。

 

その情報収集を、一番手軽に実行できるのは、ある意味TVではないでしょうか。世の中の動き、ビジネス・トレンド、一歩先を行く会社の動き方を伝えるのがビジネス番組の使命だからです。

勿論、ただ漠然と番組を眺めていても意味がありません。それでは、ただの暇つぶしにしかなりません。

 同じ番組を見ていても「それ見た覚えがある」というだけの人もいれば「いろいろと思うところ。考えさせられることがあった」と語る人もいます。その違いは、まさにビジネスに対する関心度の差に他なりません。

情報に対する意識の高い人は、いつも頭を働かせてTVを観ています。成長企業を取材した番組なら「この会社の成功要因。上手くいったきっかけは何なのか。今、実際にやっていることの背景はどこにあるのか」といったように考えながら観ている。

逆に、経営危機が題材の会社の場合は「失敗の要因。躓いた原因は何処にあるのか」そこに注目して観ています。

見方を変えれば、その視点こそ番組プロデューサーの狙いでもあります。視聴者に、この会社の何を伝えたいのか。その番組の制作意図を読み解くことが大切だと思います。

 

ある程度、ビジネス番組を見続けていると、業種は異なれども「何処の会社も似たようなことをやっているな」という戦略のアプローチ動き方の共通点、問題の類似点が見えてきます。

このような視点を持って観ていれば、一見当社に関係のないことのようでも「将来的に、当業界にも関連することなのか。当社にも当てはまることなのか」ビジネス情報を分析する力が少しずつ付いてきます。

多くの方は、TVを見ているだけで経営感覚が身につくとはとても思えない。あるいは「当社の業界の話では無いので役に立たない」と思うかもしれません。他社の話など関係ないと勝手に決めつけてしまいます。

「他人の振り見て我が振りなおせ」という言葉がありますが、何事も他人事と思っているうちは、そこから学びのヒントは掴めません。それでは、いつまでたっても「今の時代のビジネス感覚」は掴めないと思います。

「ビジネス感覚を磨くベースになるのは、ビジネスへの情報感度を高めることです。その手段として、身近にあるビジネス番組をもっと活用しても良いと思います。

 

( 平成28310日 )        Ⓒ 公認会計士 井出 事務所

 

▶ 関連項目:ビジネスセンスを磨く手段としてHPを活用する

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