前向きな意見が出る仕組み

 

先日「何故、会議の場で仕事に対して前向きな意見や発想がでてこないのか」というテーマについて話し合う機会がありました。その場では、さまざまな意見が飛び交いました。

一人一人が「何のためにその仕事をするのか」その意味や目的を考えないまま仕事をしているからだという意見。「こうすれば上手く行くという他社の成功事例」や「他社はこんなことに取り組んでいる」というような前向き発想に必要な材料(情報)が足りないという方もいました。「現状のやり方や方法に多少の問題があるのはわかるが、 これに代わる良い方法も見つからないので現実的に仕方がない」というような現状維持派が多いと言う意見も出ました。職場の中に「改善すべき仕事の問題点。もっと注意してやるべき仕事の内容」を明らかにするような仕組みがないからだという方もいました。

皆様なら、これらの意見をどのように思うでしょうか。

 

その時、大勢を占めたのが「現状のやり方や方法に多少の問題があるのはわかるが、 これに代わる良い方法も見つからないので現実的に仕方がない」という意見でした。一見、尤もらしい意見のようですが、経営からすれば困った考え方だといわざるを得ません。

どんなに大きな会社の、どこの現場でもいつも完璧な仕事ができているとは限りません。多少なりとも何かしらのミスやトラブル、失敗があるものです。しかし、これらを「仕方がない」と思ってしまってはいつまでたっても業務のレベルアップは望めません。これらの問題点をやりっぱなし、放っぽらかしにしていては、会社の成長は期待できないでしょう。

 

今のやり方は「無駄が多い。不効率。ミスが無くならない。不手際、不都合が多い」だから「問題がある。問題だ」と口だけで言っても意味はありません。それを解決しようとする考えを持たなければ何事も前には進みません。そして、それを実際の行動に移さなければ問題は解決しません。

「問題」とは「要改善」に他なりません。その際、「こうすればもっと効率的にできる。より早くミス無くできるようになる」とは、誰も教えてくれません。間違ってもライバル会社がそのやり方を教えてくれることはないでしょう。自分たちの手で解決しない限りズッーと起こり続けることでしょう。

 

現場の業務レベルの高い会社は、職場の仕組みとして、定期的に「現状の仕事やり方の良し悪しに」ついて話し合う場。「どうすればもっと上手くできるのか。どのようにすればミスを無くすことができるのか」その内容を検討する場があるものです。毎年、各部署の年度計画を作ったり、予算をつくるように「自部署のテーマ」を明らかにしています。つまり「職場の業務改善や仕事のレベルアップ」が仕事の一部になるような仕組みになっています。

「どうすれば、効率の良い方法を見つけられるのか、ちょっと頭を使う。意識して上手くいくやり方を探す。失敗しなくて済むように、ミスがなくなるように、もっと注意してみる」皆が頭を使って仕事するような仕組みを職場の中に創る。そうすれば、自然と一人一人が「現状の仕事やり方の良し悪し」や「成功するやり方、ミスや失敗しない方法」について考えるようになります。おのずと日々、自ら頭を使って仕事をするようになるのです。職場の各メンバーがこれまでよりも何かを意識して仕事をするようになります。

今よりも上手くできるように仕事のやり方に変えていく。それが本来の「あるべき仕事の姿」だと思います。それが現場におけるビジネスのあり方というものです。経営の目の届かない現場の視点で仕事のレベルアップをする。その仕組み創りをするのが管理者(上長)の役割ではないでしょうか。

職場のメンバー一人一人が頭を使って仕事をしているから、会議の場で前向きな意見が出るのです。そうなるように、このような環境を整えてみるのも一考です。

 

(平成24126)