抽象企業の会議の資料

 

 月次報告書(週報の取りまとめ)の内容は、結果だけを記入するのではなく、そこにいたる過程で、どのように上長が指導したのか。その結果、どのように現場が動いたのか。その経緯がわかるように記載してください。

 明後日の、社長報告会までに、報告書の内容を変える必要はありません。しかし、説明のプロセスでは、各課の改善活動の実施過程に重きを置いて説明してください。特に、最も肝心な今後の対策については、できるだけ詳しく説明していただければ幸いです。それが、上司(工場長)としての役割責任であり、職務だと思います。

 

上記は、数年前にお手伝いさせていただいたメーカーの工場長から社長への月次報告会に提出する資料に対するメールのコメントです。どこの会社でもやっている部署単位の月次の定例会議。しかし、それが当初の目的を見失っているところが多いと思います。各現場の定例会が形ばかりの儀式になっていると、会社は成長できません。ビジネスは競争原理の仕組みで成り立っています。ですから、少しづつでも日々進歩していないと時代の流れから取り残されてしまいます。

 

ところが、残念なことに“頭打ちの数字(売上)、改善されない製品の歩留や仕損率(滞留PJCT)”のようなデータ。くならない不注意、準備不足を原因としたトラブル。守れない職場のルール。注意事項の不徹底”といった内容が臆面も無く毎月の報告書に書かれている会社が沢山あります。 

 

ミスやトラブル、クレームの事実を報告するだけの報告書など意味がありません。職場のメンバーが、あまり深く考えることも無く、これまで通りのやり方で成り行き任せの仕事をしている。職場全体の仕事のやり方・進め方に進歩がないと、このような資料や報告書が堂々と月例会議に出てきます。

 

前回のコラムで、自部署の定例会議は“職場のレベルアップを図る。職場全体を良い方向に変えていく。自部署の目標を達成する”そのため方法や仕事のやり方について、皆で知恵を出す場にしなければ意味が無いと、指摘させていただきました。

ところが、業績が足し踏み状態、あるいは低迷している会社の多くは“課題を達成するための議論”や“目的を持った話し合い”が苦手のようです。そのせいもあってか、職場で毎月開かれる月次の定例会議のために苦労して作っている資料(データ)や報告書にも見直すべき点が多くあります。

  毎月の会議に提出される資料や文書は、自部署を前向きに進めるための情報であって欲しいものです。それらをレベルアップの材料と考え、そこからもう一歩突っ込んだ改善策や改善案を出してこそ意味があります。現状報告に留まることなく、今後の対策、仕事のやり方に結び付けてこそ、これまでの頑張りが報われるのではないでしょうか。

 

よく考えてみると、体を動かすこと。手先を使うことだけが仕事ではありません。頭を働かせることも仕事のうちです。伸びる会社を見ていると、会議を含め、頭を使って仕事をする感覚が強いように思います。

その軸になるのは「何ために、その仕事をするのか」という仕事の目的・狙いがハッキリしていることではないでしょうか。それを示し、徹底することが社長さんや部長さんの仕事だと思います。

 

( 平成2822日 )         Ⓒ 公認会計士 井出 事務所

 

▶ 関連項目:会議対策と対策会議