職場の問題解決 ( 解決策の見つけ方 その3 )

第二回会合の話し合いでは、職場全体として作業効率を悪化させている最大の要因は、メンバーの能力やスキルの差であるとの意見が多く出ました。

その具体的な内容として、段取り、マシンの調節、巧拙、スピ-ド(時間)に大きな差がある。そこで、職場の現状を正しく理解するために「段取り作業」と「マシン調節」に関わる注意事項を、各自洗い出し、それをまとめてくることが宿題になっていました。

そこで第三会合では、その現状確認のテーマの一つである「担当者の技術力の格差」について、再度議論を重ねました。その際の意見をまとめたものが括弧内の内容です。

 

1.段取り作業の手際の良し悪しがある。各自が自分のやり方、マイペース

  でやっている。

 「外段取りでやるべきこと」と「内段取りでやるべきこと」の線引きが不明確である。そのために作業効率(時間)に差が出ている。

 部署としてその基準を明らかにすべき。

加えて、基準となる作業時間も明確にすべきである。

2.刷りムラ等のロスミスを減らすための調節ポイントが何点かある。

  その優先順位が各マシンで、微妙に異なる。それがマシンの調整技術の

  レベル差になっている。

 性能や使用年数等、マシンによって個々の状態が違うため、調整の際に気を使うポイントも担当者によってマチマチである。しかしながら、その内容をお互いによくよく検討してみると、マシンは異なれど「作業工程(内容)として共通する注意事項」と「そのマシン自体の特徴によって特に注意を要する固有の内容」の二つに分けられることがわかった

3.これまでの技術教育、実務訓練が不備。

 作業工程ごとに「今後、何を、どのように改善するのか」その具体的な仕事の内容、やり方、進め方について、その際の注意事項をハッキリさせることが不可欠。

 これらの意見から、第四回会合に向けて、下記の事項について「文書にまとめて提出すること」との宿題が出された。

 

① 段取り作業については、各自、現状「外段取りでやっている作業(内容)

  と「内段取りでやっている作業(内容)」を箇条書きにしてまとめてくる

  こと(できるだけ細かく)

② 各自、現状の機掃・フィ-ダー・デリバリの作業時の注意事項を箇条書き

  にしてまとめてくること(できるだけ細かく)

        刷数・紙質の違いによる、印圧・回転スピード調整等の注意事項を箇条書

  きにしてまとめてくること(できるだけ細かく)

④ 現状、上記③について、どういうデータを取っているのか。その有無。内容

  等、実態を確認する。

⑤ 刷数・紙質の違いによる、抜き取りチェックの頻度ついて、注意事項を

  箇条書きにしてまとめてくること(できるだけ細かく)

 

業務改善で、具体的な解決策が見つけるには、今実際にやっている仕事のやり方や職場の現実を正しく理解することが欠かせません。細かな事実関係の再確認がとても大切です。

ところが残念なことに、往々にして「やっているつもり。~しているはず」みたいに、具体的な事実を曖昧にしたまま話し合いを進めてしまいます。

だから、議論が行き詰ってしまうのです。

  職場の実態、現実をハッキリと理解しないまま、改善策を見つけようとすると、その内容も必然的に大雑把で精神論的な解決策になってしまいます。

それ故、この会社では「できるだけ細かく」と言う言葉を用いて、より細かな点、具体的な内容を各メンバーに要求しています。客観的な現状分析あくまで、そこが業務改善の原点であることを忘れてはなりません。

 

( 平成2665日 )          ©公認会計士 井出事務所

 

  ► 関連項目: 職場の問題解決(解決策の見つけ方)

         反省材料の拾い方改革を進める共通認識

         職場の現状分析のポイント

 


( 平成2665日 )